【12月1日 AFP】フランスのパン「バゲット」が11月30日、国連教育科学文化機関(ユネスコ、UNESCO)の無形文化遺産に登録されることが決まった。

 外はかりかり、中はふんわり軟らかいこの棒状のパンは、フランス人の生活に欠かせない物となっている。

 ユネスコは同日、バゲット作りの伝統とそれをめぐる生活習慣を「無形文化遺産」に登録すると決定した。

 フランス全国パン・菓子連合会(CNBPF)によると、同国では年間60億本以上のバゲットが焼かれている。だが、業界は厳しい時期を迎えている。

 同国では1970年以降、職人が経営するパン店が年間約400軒のペースで閉店。こうした店はかつて5万5000軒(人口790人当たり1軒)あったのが、現在では3万5000軒(2000人当たり1軒)にまで減少しているという。

 地方では業務用のパン製造業者や郊外型スーパーが普及し、都市部ではサワー種のパンを選ぶ消費者が増えたり、これまで同国では一般的だったハムを挟んだバゲットサンドより、ハンバーガーを好む人が増えたりしているためだ。

 それでも、小脇に数本のバゲットを抱えた人を見かけることは、今でも日常的な光景だ。

 今回のユネスコの認定について、同連合会のドミニク・アンラクト(Dominique Anract)会長は「職人気質のパン職人や菓子職人のコミュニティーが認められた」と歓迎。「バゲットとは、小麦粉、水、塩、イースト、そして職人の技だ」と述べた。

 映像は2019年撮影の資料映像と11月29、30日に撮影。(c)AFP/Olga NEDBAEVA / Eric RANDOLPH