【12月1日 AFP】中国各地で、厳格な新型コロナウイルス対策への抗議運動が広まっている問題で、南部の主要都市・広州(Guangzhou)で11月29日夜から30日未明にかけ、警察とデモ隊との衝突が起きた。

 同国では先週末、北京や上海といった主要都市で抗議デモが相次いで行われた。デモ隊の訴えは、コロナ対策への抗議から、政治的自由への要求に変化。当局は騒乱の拡大を防ぐため、直ちに大規模な治安要員動員を行った。

 だが、目撃者の証言やソーシャルメディア上に投稿された動画からは、広州で新たな衝突が起きたことが明らかになった。

 AFPが信ぴょう性を確認した動画には、同市南部の海珠(Haizhu)区で、防護服を着た治安要員が隊列を組み、透明な盾で身を守りながら、ガラスの破片が散乱した通りを進んでいる様子が捉えられている。

 路上にはオレンジ色や青色のバリケードが置かれ、人々は叫び声を上げて警察に向かって物を投げつけた。その後、10人前後の男性が両手を結束バンドで縛られて連行された。

 同市在住の男性はAFPに対し、29日夜に約100人の警察官が海珠区に集結し、少なくとも3人の男性を連行するのを目撃したと証言した。

 政府の発表によると、コロナ対策の封鎖措置が導入されていた同市の複数の地区では30日午後、一部またはすべての規制が解除された。(c)AFP