【11月24日 AFP】トルコがシリアとイラクのクルド人居住区に対して空爆を続ける中、23日の空爆でシリアにあるロシア軍基地内のクルド人拠点が被害を受け、戦闘員1人が死亡した。クルド人当局者が明らかにした。

 ドローン(無人機)による今回の攻撃により、この地域でイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」と戦っている米国が支援するクルド人主導の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」の戦闘員3人も負傷したと、SDF関係者が述べた。

 英国を拠点とするNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、この攻撃でロシア兵1人も負傷した。前日には、米国主導の連合軍が使用するシリア北東部の別の基地も、同様の攻撃を受けていた。

 23日の攻撃について、ロシア政府からの確認は取れていない。

 ロシアは2015年にバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領を支援するために介入して以来、シリアに軍隊を駐留させている。

 トルコのフルシ・アカル(Hulusi Akar)国防相は23日、トルコ軍が13日にイスタンブールで起きた大規模な爆破事件への報復の一環として、20日からイラクとシリアでクルド人勢力の標的500か所近くを攻撃したと明かした。

 トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、13日の事件について、反政府武装組織「クルド労働者党(PKK)」の犯行だと非難。21日には、シリアでの地上作戦も辞さないと警告し、ロシアおよび米国が自制を呼び掛けていた。(c)AFP