【11月23日 AFP】モルドバ政府は23日、同国向けの天然ガスの一部の輸送をウクライナが阻止しているとするロシア国営天然ガス大手ガスプロム(Gazprom)の主張について、そのような事実はないと否定した。

 ガスプロムは今週、ロシアから欧州に向けたパイプラインが通るウクライナが、モルドバ向けの5252万立方メートルのガスの輸送を阻んでいると非難し、来週から供給量を減らすと警告していた。

 モルドバのアンドレイ・スプヌ(Andrei Spinu)副首相はソーシャルメディアで、「はっきりさせておく。モルドバ向けのガスは全て、最終的にはわが国に届く」と明言し、「ガスプロムが言及しているウクライナ内にあるガスは、同国の施設に保管されているモルドバの備蓄や貯蔵分だ」と説明した。

 首相はさらに、モルドバには「2億立方メートル以上のガス貯蔵量」があると述べた。
 
 ウクライナ政府は先に、ガスプロムの主張を否定し、モルドバ向けのガスは「全量が」引き渡されたとの見解を示した上で、ロシア側が欧州へのガス供給量削減を正当化するために「事実をねじ曲げている」と批判した。(c)AFP