【11月22日 Xinhua News】中国IT大手の騰訊控股(テンセント、Tencent)がこのほど発表した2022年12月期の第3四半期(7~9月)決算は、売上高が前年同期比2・0%減の1400億9300万元(1元=約20円)、非国際会計基準(Non-IFRS)ベースの純利益は2・0%増の322億5400万元だった。純利益はコスト削減と効率向上が大きく寄与し、294億~311億元とする市場予想を上回った。

 事業別では、ゲーム事業が引き続き伸び悩んだ。ゲーム事業の売上高は429億元で、うち本土市場は7・0%減の312億元、中国香港・マカオ・台湾および海外市場は3・0%増の117億元だった。ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)事業は2・0%減の298億元、ネット広告事業は5・0%減の215億元、フィンテック・法人サービス事業は4・0%増の448億元となった。

 同社の経営基盤となるSNS利用者数は依然として増加傾向を示した。国内版と国外版を合わせた通信アプリ「微信(ウィーチャット)」の9月末時点の月間アクティブユーザー数(MAU)は3・7%増の13億890万人、ミニプログラムのアクティブアカウント数は6億を超え、伸び率も30%を超えた。

 7~9月もコスト削減と効率向上に取り組んだ結果、販売・マーケティング費は32・0%減の71億元となり、売上高が落ち込む中でも増益を実現した。

 同社はここ数年、業績が伸び悩んでいるものの、研究開発費を削減することはなく、7~9月も150億8千万元と9・8%増加した。1~9月では450億元を超え、2019年以降の累計額が1700億元に迫った。

 今年9月にはデジタル経済と現実世界を結ぶ「イマーシブコンバージェンス」コンセプトも発表した。音声・ビデオ通話やリモートインタラクション、デジタルツインなど最先端技術の活用により、従来型産業の問題解決を後押しし、新たな原動力として実体経済に貢献するとしている。(c)Xinhua News/AFPBB News