【11月21日 Xinhua News】タンザニア東部モロゴロ州にある四つの農村がこのほど「中国・アフリカ農業開発・貧困削減モデル村」に選ばれた。中国の専門家と共同で開発した栽培技術により、四つの村ではトウモロコシと大豆を豊富に収穫できるようになった。

 中国農業大学の専門家が2011年にタンザニアに赴き、「小さな技術で大きな収穫」を目標にした農業協力プロジェクトを開始した。トウモロコシの収穫量を密植栽培技術で増やす取り組みを進め、国連南南協力・三角協力の持続可能な発展のための先進事例に何度も選ばれている。

 プロジェクトを率いる中国農業大学の李小雲(Li Xiaoyun)教授によると、タンザニアの農家はそれまでトウモロコシを1ムー(約667平方メートル)当たり千~2千株しか植えていなかった。調査・研究を経て、研究チームが中国の経験を基にしたトウモロコシの密植栽培技術を地元の技術者や農家と共同で開発。株間35センチ、条間75センチで植え付けた後、中耕除草や間引きを行うなど、従来の労力や資本の投下が少ない粗放農業から、多量の労力や資本を投じる集約農業へと転換して、トウモロコシの収穫量を4倍以上に増やした。

 タンザニアのソコイネ農業大学の統計によると、昨年11月中旬時点で「小さな技術で大きな収穫」プロジェクトは地元の農家千世帯余り、農地1万ムー(約667ヘクタール)以上に広がった。

 李教授のチームは昨年、モロゴロ州政府と協力して、トウモロコシと大豆を間作する「小さな豆で大きな栄養」プロジェクトを展開。モデル村4カ所とモデル農家100世帯を選びパイロットプロジェクトを実施した。今年1月末には大豆の種を数回に分けてモデル農家に配布し、プロジェクトのコーディネーターや村の幹部、技術者が栽培と管理技術を現地で指導した。

 中国農業大学とモロゴロ州の農業協力プロジェクトは現在、運営と管理がほぼ現地化されている。(c)Xinhua News/AFPBB News