【11月19日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は18日、サッカーW杯カタール大会(2022 World Cup)の会場周辺でのビール販売を禁止すると発表した。大会開幕を2日後に控える中での方針転換に、衝撃が広がっている。

 イスラム教国のカタールでは、アルコール摂取が厳しく規制されている。FIFAは、同国との「議論」の末、会場となるスタジアム8か所の周辺でのビール販売を禁止する決定に至ったと説明。酒類の販売はファンゾーンで行われるとした。

 理由は明らかにされていないが、英紙タイムズ(Times)は、タミム・ビン・ハマド・サーニ(Tamim bin Hamad al-Thani)首長の一族による介入を受けた措置だと報じている。

 この決定は、同大会の主要スポンサーであるビール世界最大手アンハイザー・ブッシュ・インベブ(AB Inbev)とFIFAが結んでいる契約に影響する可能性がある。

 エクアドルサポーターのダイアナさん(31)はAFPに「とても悲しい。この天気と熱気の中、ビールを一度は飲みたい」と語った。

 大会組織委員会とカタール政府はいずれも、今のところコメントを出していない。(c)AFP