【11月20日 CGTN Japanese】中国人航海家の翟墨さんがこのほど、500日以上をかけて2万8000カイリを航海した、人類初の無寄港で北極海を一周する旅を終えて出航地の上海に帰還しました。

 翟墨さんと乗組員2人は2021年6月30日に上海を出港し、中国の東海、日本海、西太平洋を経て、ベーリング海峡、チュクチ海、東シベリア海、ラプテフ海、カラ海、バレンツ海、ノルウェー海、グリーンランド海、デンマーク海峡、北大西洋、デービス海峡、バフィン湾などの海域をめぐり、北極海一周の航海を終えました。

 中国東部の山東省にある泰山のふもとで生まれた翟墨さんは、10代で初めて海を見ました。翟さんは画家でしたが、2000年に海外で個展を開いた際、ヨットと航海に魅せられました。2007年には中古のヨットに乗り、インスタントラーメンや山東省名物のチェンビン、ジャガイモ、トマトなどの食料を積み込んで世界一周の単独航海を始めました。翟さんは地球上の多くの海域を旅したことがあります。今回の北極海一周の航海は、10年以上前から目標にしていました。翟さんは「今回の航海は私たちのチームにとって、非常に大きな挑戦だった。というのは、この航路は初めてで、模索しながら進むしかなかったからだ」と説明しました。

 翟墨さんは今、北極海の航海を終えたことを追い風にして、次は一気に南極圏での航海をしようと準備を進めています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News