【11月18日 AFP】男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は17日、ライバルのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)がオーストラリアのビザ(査証)発給を受けられるようになり、来年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2023)に出場できる見通しとなったことについて、「最高のニュースだ」と歓迎した。

 今年の全豪オープンでは、ジョコビッチが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種を受けていなかったため開幕前に同国移民局に拘束され、国外退去になるという衝撃的な出来事が起きた。

 当時の豪政府は当初、2025年までジョコビッチの入国を禁止する方針を示していたものの、新たに就任したアンドリュー・ジャイルズ(Andrew Giles)移民相は、新型コロナ関連の規制が大幅に緩和されたことを受け、同選手の再入国を歓迎すると述べた。

 合計9度の全豪制覇を誇るジョコビッチが不在となった2022年大会で、ナダルは優勝。四大大会(グランドスラム)のタイトル獲得数では、ナダルが男子歴代単独1位の22、ジョコビッチが21となった中で、来年のグランドスラム初戦を迎える。

 クレーコートの王者ナダルは、「いつも言ってる通り、テニスは最高の選手がコートにいる方がいい」とコメント。「ロジャー(・フェデラー<Roger Federer、スイス>)は、もう引退している。自分もけがで何度もグランドスラムを欠場した。そして、前回はノバクがプレーできなかった」とし、「それは過去だ。今度はノバクが再びプレー可能になった」と喜んだ。

「最高のニュースだ。世界中でウイルスは前より制御できているらしいと分かっているのだから、当然のことだろう?」

「彼にとっても、大会にとっても、そしてファンにとってもハッピーだ。そういうこと」

 この日行われたシーズン最終戦のATPファイナルズ(ATP Finals 2022)のシングルスラウンドロビンで、大会第1シードのナダルは7-5、7-5で第3シードのキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)に勝利。すでに2連敗して大会の敗退が決まっていた中で、慰めの1勝を手にした。(c)AFP