【11月21日 AFP】コンゴ民主共和国東部では先週、反政府武装勢力「M23(3月23日運動)」の進撃が続いた。

 M23は、北キブ(North Kivu)州の州都ゴマ(Goma)からわずか20キロ北のキブンバ(Kibumba)で軍と戦闘を繰り広げた末、キブンバを制圧したと今月9日に発表した。

 匿名の軍関係者はAFPに対し、M23は普通の武装勢力が持っているはずのない武器を持っており、プロの軍隊のようだったと語った。

 15日の午後、M23が近づいているといううわさが流れ、キブンバの南にあるカニャルチニャ(Kanyaruchinya)の避難民キャンプに大勢の人が新たに流入。先週末時点で同キャンプにいる人は約4万人に上った。

 主にコンゴのツチ人が構成するM23は、2012年にゴマを一時支配下に置いて注目を集めたが、その後放逐され、活動は沈静化していた。

 しかし、M23の戦闘員を軍に受け入れるという2009年の合意をコンゴ民主共和国の政府が順守していないなどとして、昨年戦闘を再開した。

 12日から13日にはコンゴ東部の安定化を目指す東アフリカ共同体(EAC)の軍事作戦で約100人のケニア兵が空路ゴマに到着。ケニア部隊の司令官はゴマを守り抜くと述べた一方、戦闘よりも政治的解決とM23の武装解除を優先するとも述べた。

 今回の危機で、コンゴ民主共和国は隣国ルワンダがM23を支援していると非難。ルワンダ政府はこれを否定しているが、AFPが8月に内容を確認した国連(UN)への未公表報告書では、ルワンダのM23への関与が指摘されていた。

 一方のルワンダは、1994年のルワンダ大虐殺の後に国外に出たフツ人と結託しているとコンゴ民主共和国を批判しているが、コンゴ側はこれを否定し、両国関係は悪化している。(c)AFP