【11月17日 AFP】ポーランドにミサイルが着弾し2人が死亡した問題について、ロイド・オースティン(Lloyd Austin)米国防長官は16日、ロシア軍がウクライナの民間人やインフラを攻撃していることが背景にあると指摘し、最終的な責任はロシアにあるとの見方を示唆した。

 当初の報道では、着弾したミサイルはロシア軍が発射したものとされ、ロシアのウクライナ侵攻の大きな激化が懸念された。だがポーランドはその後、ミサイルはウクライナ軍の防空システムが発射した可能性が高いとの見解を示した。

 ウクライナを支援する数十か国で構成する「ウクライナ防衛コンタクトグループ(Ukraine Defense Contact Group)」のオンライン会議の冒頭で演説したオースティン氏は、「同盟国ポーランドなどと緊密に協力し、情報収集を続ける。北大西洋条約機構(NATO)の同盟国や重要なパートナーとも緊密に協議を続けていく」と言明。ミサイル着弾の背景として、「ロシアは戦場で後退を繰り返しており、ウクライナ市民と民間インフラを標的にしている」と指摘した。

 一方、同会議の出席者に含まれるNATOのイエンス・ストルテンベルグ(Jens Stoltenberg)事務総長は、より直接的にロシアを非難。NATOの大使級会合後に開いた記者会見で、「これはウクライナの責任ではない」とし、「ロシアはウクライナに対して不当な戦争を続けており、究極の責任はロシアにある」と述べた。(c)AFP