【11月17日 Xinhua News】中国上海市でこのほど、トキ(中国語は「䴉」)に関するシンポジウム「䴉美天下-人と自然の生命共同体の共同構築と中日韓協力」が開かれ、1980年代以降、トキが陝西省から日本と韓国に贈られて定住し、各地で繁殖に成功していると紹介された。世界のトキ個体数は現在、1万羽に迫っており、中日韓の友好交流の使者となっている。3カ国から参加した来賓は、トキ保護の歩みや、中国から贈られたトキの日本と韓国における繁殖・生息状況を振り返った。

 陝西省林業局の党双忍(Dang Shuangren)局長によると、同省のトキ個体数は1981年に初めて発見された際の7羽から、2021年末には7千羽以上に増加している。陝西省は過去8回に分けて、日本と韓国に計14羽のトキを寄贈し、両国で合わせて千羽以上を繁殖させている。

 国家林業・草原局がシンポジウムで発表した情報によると、中国のトキの野生個体群の生息域は1981年には5平方キロ未満だったが、現在は1万6千平方キロに拡大している。

 シンポジウムは上海市人民対外友好協会、陝西省人民対外友好協会、陝西省林業局、上海市林業局が共催。上海市では期間中、中日韓友好交流活動の一環として同4団体による「䴉美天下-調和のとれた故郷」をテーマとした油絵展も開かれた。(c)Xinhua News/AFPBB News