【11月16日 AFP】クルド人勢力が運営するシリア北東部の避難民キャンプの下水から、エジプト人少女2人の遺体が発見された。クルド人治安当局者が15日、明らかにした。

 2人の遺体が見つかったのはアルホル(Al-Hol)難民キャンプ。米主導の連合軍の支援を受けたクルド人勢力によるイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」掃討作戦の際に避難した人たちが暮らす、国内最大のキャンプだ。

 英国を拠点とするシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)は、2人は鋭利な凶器で殺害されたと指摘。遺体は捜査のため病院に搬送されたと述べた。

 同キャンプではイスラム過激派容疑者の親族やシリア人避難民、イラク人難民ら5万人以上が暮らす。部分的な自治権を持つクルド人勢力が運営しているが、暴力がまん延していることで知られる。

 国際医療援助団体「国境なき医師団(MSF)」は先に、アルホルは子どもにとって「巨大な屋外刑務所」になっていると指摘していた。住民の64%が子どもで、うち半数は12歳未満だという。

 クルド人勢力は各国に対し、過密状態のキャンプから自国民を引き取るよう繰り返し求めている。しかし、国内の治安悪化や反発の動きに対する懸念から、ほぼ無視されている。(c)AFP