【11月16日 AFP】男子テニス、ATPファイナルズ(ATP Finals 2022)は15日、伊トリノ(Turin)でシングルスのラウンドロビン2試合が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は3-6、4-6で第5シードのフェリックス・オジェ・アリアシム(Felix Auger-Aliassime、カナダ)に敗れ、敗退が決まった。

 大会初優勝と、世界ランキング1位でのシーズン終了の希望が絶たれたナダルは、四大大会(グランドスラム)最多22勝を積み重ねた本来のレベルを「死んでも」取り戻すと話している。

 13日のテイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)との初戦に敗れ、この日連敗したナダルが大会に生き残るには、次の試合で第8シードのフリッツが第3シードのキャスパー・ルード(Casper Ruud、ノルウェー)にストレートで勝たなければならなかった。

 しかし試合はルードが先に1セットを獲得し、この時点でナダルのラウンドロビン敗退と、全米オープン(US Open Tennis Championships 2022)を制した同じスペインの19歳カルロス・アルカラス(Carlos Alcaraz)の1位フィニッシュが決まった。数多くのトロフィーを獲得してきたナダルだが、シーズン最終戦のタイトルには縁がなく、アルカラスの年間1位を阻むには大会初優勝を果たす必要があった。

 ルードは6-3、4-6、7-6(8-6)で勝利して準決勝進出を決め、敗れたフリッツは17日にベスト4入りを懸けたオジェ・アリアシムとの直接対決に臨む。

 9月の全米オープン後、これがまだシングルス3試合目だったナダルは、「テニスのプレーの仕方や、強いメンタルの保ち方を忘れたとは思わない」と話し、「とにかく必要なのは、そうした前向きな感触や自信、強いメンタルといった、自分が望むレベルになるためのすべてを取り戻すことだ」と続けた。

「そのレベルに再び到達できるかは分からない。しかし、死んでもそこを目指すつもりなのは確かだ」 (c)AFP