【11月12日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は11日、エジプト・シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で開催中の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)で演説し、気候変動は「地球の命そのもの」に関する問題だと警告するとともに、米国は炭素排出量の削減目標を達成する見込みだと述べた。

 バイデン氏は「気候危機は、人類の安全保障、経済の安全保障、環境の安全保障、国家の安全保障、そして地球の命そのものにかかわる問題だ」と言明。米国は2030年までに炭素排出量を2005年比で50~52%削減するという誓約の達成に向けて「順調」に進んでいるとし、各国に対して排出量削減に向けた対策の強化を訴えた。

 また、ロシアのウクライナ侵攻で生じたエネルギー危機により、脱化石燃料の「緊急性が高まった」と述べ、石油や天然ガスから再生可能エネルギーへの移行を加速させる必要があると指摘した。

 バイデン氏は今後、カンボジアで開催されている東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議と、インドネシアで来週開幕する20か国・地域首脳会議(G20サミット)に出席する予定で、シャルムエルシェイクには数時間しか滞在しなかった。(c)AFP