【11月11日 AFP】米ファストフード大手ケンタッキーフライドチキン(KFC)が、1938年にドイツで起きたユダヤ人迫害事件「水晶の夜(Kristallnacht)」を記念してフライドチキンとチーズを食べるよう呼び掛ける通知を同国の利用客に送信し、謝罪に追い込まれた。

 ドイツでは1938年11月9日、ナチス(Nazi)の暴徒が全土のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)やユダヤ人経営の商店を狙い、放火や略奪行為に及んだ。この事件はドイツ第三帝国(Third Reich)によるユダヤ人排斥運動の始まりとされている。

 独紙ビルト(Bild)によると、KFCは9日、「水晶の夜記念──ソフトチーズとクリスピーチキンを自分へのごほうびに」との宣伝文句を送信。その1時間後に再度行った通知で、「システムのエラー」による間違いだったとして謝罪した。(c)AFP