【11月11日 AFP】リトアニアは、米国から高機動ロケット砲システム「ハイマース(HIMARS)」8基を4億9500万ドル(約720億円)で購入する。両国の国防当局が10日、発表した。

 ロシアや同国と同盟関係にあるベラルーシと国境を接するリトアニアは、ロシアによるウクライナ侵攻開始以来、国防費を増やしている。

 アルビーダス・アヌシャウスカス(Arvydas Anusauskas)国防相は、2025~26年に納入予定のハイマースは「リトアニアがこれまで持っていなかった、まったく新しい強力な能力」を提供するものだと説明した。

 米国防総省の国防安全保障協力局(DSCA)は、「米国や他の同盟国との相互運用性をさらに強化しながら、能力を更新するというリトアニアの軍事目標に貢献するだろう」と述べた。

 ウクライナに供与されたハイマースは、ロシア軍に反撃する際の最も有効な手段の一つと広く見なされている。

 欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)に加盟している人口280万人のリトアニアは、国内総生産(GDP)の2.52%に相当する16億ユーロ(約2300憶円)以上を国防費に充てており、来年7月にはNATO首脳会議を主催する。

 同国はさらに、300キロ離れた標的を攻撃できる長距離地対地ミサイル「エータクムス(ATACMS)」と、より射程の短いロケット砲も購入する予定。(c)AFP