「未来コミュニティー」で低炭素生活を探る 中国
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【11月14日 People’s Daily】中国東部の浙江省(Zhejiang)湖州市(Huzhou)南潯区(Nanxun)にある頔塘(Titang)未来コミュニティーは見渡すかぎりの緑、緑の木々や流れる水、小道による住宅を絶妙に区切っており、詩趣(ししゅ)に満ちている。近年、同区は積極的に「未来コミュニティー」を構築し、集約・スマートシェアリングというグリーンコンセプトを人々の生活に取り入れてきた。
グリーン・低炭素な居住環境を科学的に構築するため、2019年、浙江省政府は初めて「未来コミュニティー」という概念を提唱した。同年3月、仲むつまじい共同ガバナンス、グリーン集約、スマートシェアリングを特徴として内包する、帰属感、快適感、未来感を備えた新型都市機能ユニットを構築するパイロット事業案を正式に打ち出した。
頔塘未来コミュニティープロジェクト運営マネジャーの鄭志峰(Zheng Zhifeng)さんの紹介によると、浙江省の未来コミュニティー創設の最初のパイロットプロジェクトの一つとして、建設準備の当初から低炭素、環境保護を広めるというコンセプトを掲げていたという。鄭さんは「ごみ分別ステーションによるコミュニティー内の生ごみを発酵させることで、現地でのごみ削減を達成できる。各ごみステーションでは一日に100キロ以上の生ごみを処理できる。処理の過程では、排ガスや排水を出さないのみならず、処理されたごみは、コミュニティーの緑化や整備土として再利用することもできる」と述べた。
「カーボンニュートラルなコミュニティーをつくりたいと考えており、建設現場でも低炭素で環境に優しい建材を多く使用している」。鄭さんによると、完成間近の隣里センターは、3つ星のグリーンビルディングを基準としており、全体の総合省エネ率は約54.4%、建物本体の省エネ率は約39.1%。コミュニティーは太陽光発電、水源ヒートポンプ冷熱源システムなどによる立体的な再生可能エネルギー供給システムの構築、公共交通の乗り継ぎ、スマートパーキング、スマート物流などを一体化した未来コミュニティー・スマート交通システムの構築を進めている。頔塘未来コミュニティーでは、より多くの「未来のシーン」が現実のものとなりつつあるという。
現在、グリーン・低炭素のライフスタイルは、湖州の人々の生活に深く溶け込んでいる。2022年以降、同市全域で新たに1600万平方メートル以上のグリーン建築面積が増え、新築建物にグリーンビルディング基準を導入するとともに、42の未来コミュニティープロジェクトを積極的に立ち上げた。47万世帯以上が定期的かつ定点的にごみの分別を実施し、市民参加率は94.6%、支持率は98.8%に達した。少し前に、グリーン・低炭素イノベーション大会が湖州市で成功裏に開催され、世界の持続可能な発展のためのグリーン・低炭素の「中国案」を示した。(c)People’s Daily/AFPBB News