【11月9日 AFP】8日に投開票が行われた米中間選挙で、ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領の与党・民主党が予想以上に善戦し、「赤い波」に乗り上下両院での過半数獲得を目指していた野党・共和党は、9日時点で望み薄となっている。残る議席をめぐっては、接戦が予想されている。

 8日の開票結果によると、共和党は2018年以来初めて下院の過半数議席を獲得するとみられているが、議席数差は同党の見込みよりもはるかに小さい見通し。一方、上院の暫定予想では、民主党がわずかに優勢となっている。

 上院での過半数議席獲得のカギは、接戦の4州にかかっている。民主党が過半数を維持するためには2州での勝利、共和党の逆転には3州での勝利が必要となる。

 アリゾナ、ネバダ、ウィスコンシンの3州では、開票終了まで数日かかるともみられている。またジョージア州では、来月6日に決選投票が行われる可能性もある。

 中間選挙では通常、与党が議席を減らす傾向にある。バイデン氏の支持率は40%台と低迷し、共和党がインフレや犯罪件数を挙げて批判を強めていたことから、民主党の苦戦が予想されていた。

 しかし実際には、中間選挙で大打撃を受けたバラク・オバマ(Barack Obama)、ビル・クリントン(Bill Clinton)両元大統領よりも、バイデン氏が善戦している様子がうかがえる。(c)AFP