【11月9日 AFP】サッカーの元カタール代表で、W杯カタール大会(2022 World Cup)アンバサダーを務めるハリド・サルマン(Khalid Salman)氏が、8日に放送される独テレビ局のインタビューで、同性愛を「精神の傷」と呼んだ。ドイツ政府はこの発言を非難している。

 サルマン氏はドイツ公共放送ZDFがW杯開幕前に行ったインタビューで、カタールは同性愛者の訪問を受け入れるが、「われわれのルールを受け入れなければならない」と指摘。同性愛は「ハラム」(イスラム教で禁じられているもの)だとも述べた。インタビューはこの発言の後、急きょ打ち切られた。

 カタールはW杯の開催に当たり、外国人労働者に対する待遇や、女性や性的少数者(LGBTなど)の権利をめぐる姿勢などの人権問題が批判されている。

 ドイツのナンシー・フェーザー(Nancy Faeser)内務・国家相は8日、サルマン氏の発言を批判。「もちろんこうした発言はひどいものであり、われわれが将来的にカタールの状況を改善できるよう働きかけている理由でもある」と述べた。(c)AFP