【11月8日 CNS】中国で旧式のCCDカメラが若者を中心に流行している。広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)に住む欣欣(Xinxin、仮名)さんは、今年に入ってCCDカメラにハマった。

「200元(約4054円)ちょっとで購入したこのカメラ。写真の発色はあまり良くないけれど、昼間の光線のよい時間帯ならよく撮れる」。欣欣さんはCCDカメラ体験をソーシャルプラットフォームで共有している。

「レトロな感じの写真が好き。CCDカメラを使ってみて価値がわかった」と語る欣欣さんはいろんなCCDカメラを所有しており、同じようにCCDカメラが好きな友人たちとよく一緒に写真を撮りに出かけている。

 近年、CCDカメラを好む若者が増加したため、すでに時代遅れになって「ジャンク品」として販売されていたCCDカメラが見直され、値段も上がっている。

 北京のあるカメラ店のオーナーは、「かつて普通のCCDカメラは1台数十元(約202円)だったが、最近は多くの人が欲しがるから、値段も再び上昇している」と語った。店内のCCDカメラは、200~300元(約4054円~6082円)から1000元(約2万円)の高額なものまである。

 著名人の多くがCCDカメラをすすめ、プライベートでも使っていることが人気に拍車をかけている。

 CCDカメラが比較的手頃な価格であることも、多くの若者に支持される理由の1つだ。ハイエンドモデルでなければ、200〜300元で手に入れられる。

 また、レトロブームの台頭に伴って、フィルム感やぼけ感を追い求めるカメラマンが増えており、CCDカメラのレトロな形も一部のファンに好まれている。

 カメラ店の店主は「CCDカメラは現在生産されているカメラほど最適化されておらず、画質も携帯電話におよばない場合もある。だが、少しぼやけてレトロな感じがいい」という。

 盤古(Pangu)シンクタンクの江瀚(Jiang Han)上級研究員は「カメラマーケットでは数年ごとにレトロなスタイルが流行する」と指摘する。

 前出のカメラ店主は、「市場に出回っている多くのCCDカメラは、すでに生産が終了しているため、今出回っているのはほとんど中古品だ」と話した。(c)CNS/JCM/AFPBB News