【11月13日 AFP】シリア北西部イドリブ(Idlib)県で、ロケット弾攻撃への報復として政府側勢力を砲撃する反体制派。

 在英NGOのシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると今月6日の朝、政権側のロケット弾攻撃があり、子ども3人を含む10人が死亡、77人が負傷した。

 国内避難民キャンプなど複数の地点で30発以上のロケット弾が爆発。ロケット弾攻撃はしばらく続き、反体制派は報復として砲撃を行った。政権側は午後遅くにもイドリブ県南部のカフルラタ(Kafr Lata)への攻撃を行い、1人が死亡、3人が負傷した。死傷者はオリーブを収穫している最中だった。

 前日の5日には、イスラム過激派組織「タハリール・アルシャーム機構(HTS)」系組織による砲撃でシリア軍に5人の死者が出ていた。

 政府が民主化運動を弾圧したことを受けて2011年に始まったシリア内戦では、これまでに数百万人が国内外に避難し、50万人近くが死亡。

 ロシアとイランから支援を受けたバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権は、反体制派が一時支配下に置いた地域の大半を奪い返した。

 シリア北西部は時折戦闘があるものの、ロシアと反体制派を支援するトルコが2020年に合意した停戦がおおむね維持されている。(c)AFP