【11月11日 People’s Daily】「総合エネルギーサービス員」「金属加工熱エネルギー技術員」「環境衛生作業技術員」など、「エコ職業」と言われるさまざまな職業が登場している。先日、中国人的資源・社会保障省が発表した新改訂「中華人民共和国職業分類大典」では、2015年版から127の職種が環境を守る基礎的な職業として位置づけられ、133の職種が新たに「エコ職業」の指定を受けた。カーボンピークアウト・カーボンニュートラルを目標として、「エコ職業」は雨後のたけのこのように現れ、新しい就職や発展を開拓している。

「エコ職業」は「環境保護・低炭素・循環」を特長に、生産生活と生態学的環境の持続的発展を重んじたものである。これらの仕事は主に環境の調査・保護・管理・グリーンエネルギーの生産・廃棄物の回収と再利用・関連する科学研究や技術開発などを含む。これらの職業が勃興し、「自然は財産」という理念が浸透する背景には、中国におけるエコ産業の急速な発展や、新しい産業や業態が絶え間なく拡大していることがある。

 エコな発展は質が高く現代化した経済システムにあって必然的に求められるものであり、汚染問題を根本的に解決する方法である。エコな発展を推し進めることは、エコ産業とそこに関わる人材をサポートすることと不可分の関係にある。中国は再生可能エネルギーの開発・利用規模では世界一を誇り、また世界最大の二酸化炭素排出権取引のオンラインマーケットが去年中国で正式にリリースされた。関連市場の需要のもと、「カーボンシンク計量評価師」「石炭改善工」などのエコ職業が生まれた。「職業分類大典」は「エコ職業」に含まれる新しい業態や仕事を収録し、そこに従事する人々の社会的アイデンティティーを強め、就職・企業を促進し、職業訓練・教育の改革をリードし、経済の質の他愛発展を推進することなどに対し、重要な意義があるとしている。

 新しい職業は新しいチャンスをもたらす。「第14次5か年計画」の期間中、中国は生態系に優しい文明の建設に脱炭素戦略・汚染と二酸化炭素の相乗効果的削減の推進・エコ経済やエコ社会への全面的転換・生態学的環境の改善を組み込み、量から質へ転換する重要な時期であると位置づける。データによれば、「第14次5か年計画」の期間中、脱炭素関連で必要な人材は55万人から100万人にのぼると予測される。2030年カーボンピークアウト・2060年カーボンニュートラルという「双碳」目標を実行するためには、エコ産業の発展や技術刷新が継続的に必要であり、人々にとっては新たな活躍の舞台が打ち立てられたといえる。

 新しい職業は労働者により多彩な職業選択を与え、人々の職業観にも変化が見られる。調査によれば、新しい職業についているのは主に若い世代で、1980年代~90年代生まれが90%を占め、さまざまな職業で才能が開花している。(c)People’s Daily/AFPBB News