【11月6日 AFP】スペイン・マドリードのプラド美術館(Prado Museum)で5日、同国を代表する画家フランシスコ・デ・ゴヤ(Francisco de Goya)の名画2点の額縁に、環境活動家2人が接着剤で自らの手を貼り付け、地球温暖化対策が進んでいないことに抗議した。

 2人は、作品の間の壁に「+1.5℃」と落書きもした。地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」で掲げられた、気温上昇を産業革命以前の水準から1.5℃以内に収めるとの目標を意味するとみられる。

 気候変動危機を訴える団体「絶滅への反逆(Extinction Rebellion)」は、抗議の様子を撮影した動画を公開。標的となった作品は、ゴヤの「裸のマハ(The Naked Maja)」と「着衣のマハ(The Clothed Maja)」だと明らかにした。

 いずれの作品にも被害はなかった。警察によると、2人は逮捕された。

 世界約200か国・地域の代表が集まる国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)が6日からエジプト・シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)で開かれるのを前に、一部の環境活動家による過激な抗議行動が相次いでいる。(c)AFP/Valentin BONTEMPS