【11月5日 AFP】イタリア北部ジェノバ(Genoa)で、子どもの誕生を路上で祝っていたペルー人男性(41)が騒音に怒った近隣住民の男(63)に矢で撃たれ死亡した。男は人種差別による加重殺人容疑で訴追された。当局とメディアが3日に伝えた。

 ジョバンニ・トッティ(Giovanni Toti)市長はツイッター(Twitter)で1日、ハビエル・アルフレード・ロメロ・ミランダ(Javier Alfredo Romero Miranda)さんは「常軌を逸した人物に矢で射抜かれ殺害された」と述べた。

 ANSA通信によると、ロメロ・ミランダさんは前日のハロウィーンの夜に第2子が生まれ、南米出身の友人たちと祝っていた。

 報道によれば、エバリスト・スカルコ(Evaristo Scalco)容疑者は、路上で騒いでいたロメロ・ミランダさんらと口論になった後、自宅の窓からロメロ・ミランダさんに矢を放った。目撃者によると、弓を構える前に人種差別的な罵声を浴びせていた。

 警察によると、矢はイノシシ狩りに使われるもので、ロメロ・ミランダさんの肝臓に命中していた。

 現場をとらえた動画には、救急車が到着する前にスカルコ容疑者がロメロ・ミランダさんを救助しようとする様子も映っていた。地元紙セコロXIX(Il Secolo XIX)によると、ロメロ・ミランダさんは数時間後に搬送先の病院で死亡した。

 警察はスカルコ容疑者の自宅で60本前後の手製の矢を発見した。

 トッティ市長は「理不尽な死」であり、「夜遊びや騒音などへのこのような反応を正当化するわけにはいかない」と非難した。(c)AFP