【11月5日 AFP】米ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)、ワシントン・コマンダーズ(Washington Commanders)の買収に、小売り・IT大手アマゾン・ドットコム(Amazon.com)の創業者ジェフ・ベゾス(Jeff Bezos)氏が興味を示していると、複数の米メディアが伝えている。

 ベゾス氏が所有する米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)と、米誌ピープル(People)はそれぞれ匿名の情報筋の話として、同氏がコマンダーズの入札を検討中で、投資グループには米歌手ジェイ・Z(Jay-Z)さんも名を連ねる可能性があると伝えた。

 ベゾス氏が最高経営責任者(CEO)を務めているアマゾンは、10億ドル(約1500億円)と伝えられている契約金で今シーズンからNFLの「サーズデーナイトフットボール」を配信している。

 今回の報道に先立ってコマンダーズは2日、ダン・スナイダー(Dan Snyder)氏とターニャ・スナイダー(Tanya Snyder)氏の両オーナーが、球団に関する「取引の可能性を検討する」ために、ある会社を採用したことを明らかにしていた。

 NFLでは今年、パット・ボウレン・トラスト(Pat Bowlen Trust)が所有していたデンバー・ブロンコス(Denver Broncos)が、北米のスポーツチームでは史上最高となる46億5000万ドル(約6855億円)で米小売り大手ウォルマート(Walmart)の創業者であるロブ・ウォルトン(Rob Walton)氏に売却された。

 この買収は8月にNFLのオーナー会議で承認され、ウォルトン氏はリーグで最も裕福なオーナーとなった。しかし、このときは入札者に名を連ねていなかったベゾス氏がコマンダーズを購入すれば、その座を奪うことになる。

 米経済誌フォーブス(Forbes)によると、ウォルトン氏の純資産が592億ドル(約8兆7300億円)であるのに対し、ベゾス氏は1132億ドル(約16兆7000億円)で世界長者番付の4位につけている。

 同誌は8月、コマンダーズの価値を56億ドル(約8250億円)と試算していた。(c)AFP