【11月5日 AFP】パキスタンで暗殺未遂に遭い負傷したイムラン・カーン(Imran Khan)前首相は4日、自身の暗殺計画にシャバズ・シャリフ(Shehbaz Sharif)現首相が関与していたと主張した。

 3日に起きた事件では、カーン氏の車列が銃撃を受け、1人が死亡、少なくとも10人が負傷した。パキスタンでは、同氏が4月の不信任決議で失脚して以来、政治危機が続いており、事件を受け緊張がさらに高まっている。

 病院で治療を受けているカーン氏は、事件後初めて開いた記者会見で、自身の後任として就任したシャリフ氏と、ラナ・サナウラ(Rana Sanaullah)内相、軍の上級司令官が事件に関与していたと断言。「この3人が私を殺すことを決めた」と述べ、2人の銃撃犯が関わっていたと説明した。

 一方、政府は事件への関与を全面的に否定しており、過激な宗教思想を持った人物による犯行だったと主張している。

 事件をめぐっては、容疑者の男1人が逮捕されており、この男が警察に対して犯行を自白する場面とみられる動画がメディアに流出した。男はその中で、カーン氏が「人々を欺いている」と主張する一方で、同氏の騒がしい集会のせいでイスラム教徒が1日5回行う礼拝の合図が邪魔されたことに腹を立てたとも語っている。(c)AFP/Nasir Jaffry, with Sajjad Tarakzai in Islamabad