【11月4日 CGTN Japanese】中国中部の湖南省(Hunan)益陽市(Yiyang)南県に位置する「南洞庭湖草カメ・中華スッポン国家級水産生殖質資源保護区」で2日、湖南省水産科学研究所の研究者らが国家一級重点保護野生動物である長江チョウザメ1匹を確認しました。洞庭湖水域で長江チョウザメの生息が確認されたのは初めてとのことです。

「淡水魚の王様」と呼ばれる長江チョウザメは、長江の中流と上流の主流および支流に生息している長江特有の魚類です。水利プロジェクトの実施などによる影響で長江チョウザメの個体数が激減したことを受け、1988年には国家一級重点保護野生動物に指定され、1998年には中国絶滅危惧動物レッドブックに登録されました。

 洞庭湖で2日に発見された長江チョウザメは体長が85センチ、体重は約4キロで、生物学関連の基礎データが採取され、健康診断が行われ、けがのないことが確認されてから、発見された水域に放されました。

 湖南省水産科学研究所の主任技術者である廖伏初氏によれば、洞庭湖や湘江ではこれまで、長江チョウザメの生息は文献で記述されていただけでした。今回、洞庭湖南部の南県水域で長江チョウザメを確認できたことは、洞庭湖の水生生物の生息環境が改善されつつある証拠だとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News