【11月3日 AFP】国連安全保障理事会(UN Security Council)は2日、米国とウクライナによる「生物兵器開発疑惑」への正式調査を求めてロシアが提出した決議案を否決した。賛成はロシアと中国のみで、米英仏の3か国は反対票を投じ、非常任理事国10か国は棄権した。

 ロシアのドミトリー・ポリャンスキー(Dmitry Polyanskiy)国連副大使は決議案が否決されたのを受け、「自分たちには法は適用されないという西側諸国の姿勢があらわになった」とし、「これまで目にしてきた植民地主義にほかならない」と非難。28日から来月16日までスイス・ジュネーブで開かれる生物兵器禁止条約(BWC)の運用検討会議で再びこの問題を取り上げるつもりだと語った。

 国連の軍縮担当者は、ロシアが決議案を提出した先週の時点で、国連としてはウクライナと米国が生物兵器を開発しているのではないかとの疑惑については認識していないとし、国連にはそれを調査する権限も能力もないと述べていた。(c)AFP