【11月2日 AFP】韓国ソウルの繁華街・梨泰院(Itaewon)で起きた雑踏事故をめぐり、警察庁の特別捜査本部は2日、現場を管轄する警察署など8か所の強制捜査を行った。

 警察の担当者によると、対象となったのはソウル警察庁や竜山(ヨンサン、Yongsan)警察署、竜山区役所など8か所。

 10月29日夜遅くに起きた事故では、若者を中心に少なくとも156人が死亡、多数が負傷した。

 AFPが入手した緊急通報の記録から、事故発生の数時間前から多くの通報がされ、徐々にあまりの人の多さに絶望していく様子が分かる。

 当局は消防署に最初の通報があったのは10月29日午後10時15分だとしているが、警察には同日午後6時34分に通報があったと記録されている。

 政府はまた、緊急通報の改善も約束した。行政安全省は「今回の事故を教訓とし、より安全な社会をつくることに全力を尽くす」と述べた。

 野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン、Lee Jae-myung)党首は政府高官に対し、責任を取るよう求めている。同氏は党の会合で「責任を免れるために矮小(わいしょう)化、隠蔽(いんぺい)、操作するのは許されない」と述べた。(c)AFP