【11月2日 People’s Daily】恒星が移動する「星の軌跡」を撮影するには、北京市では郊外に行く必要があったが、最近は北京冬季五輪の会場となった首鋼公園で撮影する天文ファンが増えている。これは北京の空気の質が継続的に改善されていることを示している。昨年、大気が良好な日数は288日に達し、2013年に比べて112日増加した。大気汚染が深刻な日は8日にとどまり、2013年より50日減少した。

 貴州省(Guizhou)では中心都市で大気の良好な日数の割合が98%に達し、河川の水質は浄化され、草原の修復も進んでいる。江蘇省(Jiangsu)では環境に対する市民の満足度は93.6%に上昇した。

 この10年間で各地の空はより青くなり、山はより緑になり、水はよりきれいになり、市民の満足度は向上している。人工植林は世界の4分の1を占めており、国内総生産(GDP)の単位当たりの二酸化炭素排出量(CO2)は約34%減少した。風力発電や太陽光発電などのグリーン電力の設備容量と、新エネルギー車(NEV)の普及台数は世界1位の座を保っている。生態環境省の葉民(Ye Min)次官は「全国の炭素排出権取引市場はオンライン取引を開始し、長江流域と黄河流域全体で生態系保護メカニズムを確立した。グリーンファイナンス(環境分野への取り組みに特化した資金調達)は2021年末段階で、15兆9000億元(約323兆2470億円)に増加した」と話す。

 この10年間で環境保護法など多くの法律や規制が策定され、国立公園を中心とした自然保護区システムが確立された。古い工業地帯だった上海市の楊浦濱江地区は華やかな住居ゾーンに生まれ変わり、寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region)賀蘭県(Helan)の砂利採掘地帯はワインの生産地として再生した。雲南省(Yunnan)大理市(Dali)ペー族自治州では耕地や飼育場を森林などに戻し、美しい景色が観光客を呼び込んでいる。

 生態系保護と経済発展は矛盾するものでなく、開発と保護は両立することができる。昨年5月には中国初の林業カーボンチケットが発行。福建省(Fujian)将楽県(Jiangle)常口村の生態公益林のCO2排出削減量が測定され、約14万元(約284万円)で売却された。地元の人々は「以前は木を切ってお金を稼いでいだが、今は森林や大気を保護することが『宝』を生み出している」と時代の変化を肌で感じている。

 中国は2030年までにCO2排出量を減らす「カーボンピークアウト」と、2060年までに排出量を差し引きゼロにする「カーボンニュートラル」を実現する公約を掲げている。生態系を保護する政策をさらに推進するとともに、多くの中国市民が環境保護を実践することで、未来の世代に青い空、緑の土地、澄んだ水を残していく。(c)People’s Daily/AFPBB News