【10月31日 AFP】男子テニス、エルステ・バンク・オープン(Erste Bank Open 2022)は30日、シングルス決勝が行われ、大会第1シードのダニール・メドベージェフ(Daniil Medvedev)が4-6、6-3、6-2の逆転でデニス・シャポバロフ(Denis Shapovalov、カナダ)に勝利し、父親になったことを今季2勝目で祝った。

 前世界ランキング1位のメドベージェフは、エースを含むウイナー21本を決めたシャポバロフに対して今大会初めてセットを落とし、先行を許した。

 それでも、妻が14日に第1子となる女の子を出産したメドベージェフは、そこで崩れず反撃し、自らも見事なショットを決めて試合を振り出しに戻した。最終セットは相手のサービスゲームを複数ブレークして優勢に進め、最後は6本目のマッチポイントでタイトルをつかんだ。

 過去に1度だけこの大会に出場し、そのときはベスト8だったメドベージェフは「本当にうれしい」と喜び、「最高の勝利の一つだ。相手に押されているのが分かる中で、何とか踏みとどまってやれることをやった」と話した。

 キャリア通算15勝目を挙げたメドベージェフは、今季を締めくくる二つの大会に弾みをつけた。一つが31日から始まるパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2022)で、昨年メドベージェフは決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に敗れ、優勝を逃した。もう一つは11月13日から20日にかけて開催される最終戦のATPファイナルズ(ATP Finals 2022)で、メドベージェフは2020年にこの大会を制している。

 シャポバロフは、西岡良仁(Yoshihito Nishioka)に敗れた韓国オープン(Korea Open 2022)に続き、今月2回目の決勝だったが、またしても優勝には手が届かず、ツアータイトルは2019年のストックホルム・オープン(Stockholm Open 2019)のみとなっている。(c)AFP