【10月31日 AFP】イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)からイタリア・セリエAのACモンツァ(AC Monza)にローン移籍中で、先日イタリアのスーパーマーケットで刺されたスペイン人DFのパブロ・マリ(Pablo Mari)が、30日に退院した。

 今夏にモンツァへローン移籍した29歳のマリは、妻と息子と一緒に買い物をしていたところ背中を刺され、28日にミラノ(Milan)市内の病院で手術を受けた。

 モンツァは発表文の中で、マリは「自宅に戻っており、これから完全休養に入る」と記した。

 モンツァのラファエレ・パラディーノ(Raffaele Palladino)監督は記者団に対し、「重傷を負わなかったという点でパブロの身に起きたことは奇跡だった。実際よりもっとひどいことになっていた可能性があったのは承知している」とコメントした。

 モンツァのアドリアーノ・ガッリアーニ(Adriano Galliani)最高経営責任者(CEO)は、31日のボローニャ(Bologna FC)戦の延期を要求したが試合は開催予定となっている。チームは「パブロの早い復帰を願う」というメッセージが入った特別なユニホームを着用する。

 パラディーノ監督は「ピッチに立って試合に臨み、とりわけパブロや彼の身に起きたことのために全力を尽くすのがわれわれの仕事」と付け加えた。

 アーセナルのガブリエウ・マルティネッリ(Gabriel Martinelli)は、この日行われたイングランド・プレミアリーグのノッティンガム・フォレスト(Nottingham Forest)戦で先制点を挙げた後、マリのユニホームを掲げるシーンがあった。

 マリはミラノ郊外アッサーゴ(Assago)のスーパーマーケットで27日午後に起きた襲撃事件に巻き込まれた。事件では1人が死亡し、マリの他に4人が負傷。犯人は精神疾患があると思われる46歳の男で、棚からナイフを取って犯行に及んだ。

 男はナポリ(SSC Napoli)やインテル(Inter Milan)でプレーした元サッカー選手のマッシモ・タランティーノ(Massimo Tarantino)氏にナイフを取り上げられた後、警察に逮捕された。(c)AFP