【10月29日 AFP】ドイツのナンシー・フェーザー(Nancy Faeser)内務・国家相が、カタールでのサッカーW杯(2022 World Cup)開催を疑問視する発言をしたことを受け、カタール外務省は28日、ドイツ大使を呼び出して抗議した。

 外務省は、フェーザー氏の発言は「許容できぬもので挑発的」だとして、「説明」を求めた。ドイツ大使に渡された書簡では、問題のコメントに対するカタールの「完全な拒絶」が強調されていた。

 フェーザー氏は27日に放送された独公共放送ARDとのインタビューで、「絶対に守られなければならない基準がなくてはならないし、大会の開催権はそのような国には与えられない方がよい」などと発言していた。フェーザー氏は31日にもカタールを訪問する予定となっている。

 カタールは移民労働者の扱いや、LGBTQ(性的少数者)や女性の権利めぐって強い批判にさらされている。先日にはオーストラリア男子代表が、W杯出場国としては初めてカタールの人権問題を非難していたが、こうした発言で外国の大使が呼び出されるのは今回が初めてとなる。(c)AFP