【10月28日 CGTN Japanese】中国科学院上海天文台の研究者が高速で自転する天体内部の熱対流運動の新たなメカニズムを初めて理論的に導き出したことが明らかにされました。関連の研究成果は27日発刊の学術誌「フィジカル・レビュー」傘下の「流体物理レビュー(Physical Review Fluids)」に発表され、アメリカ物理学会(APS)によりメディア推奨成果に選ばれています。

 中国科学院上海天文台惑星物理・磁気流体力学プロジェクトチームの孔大力研究員によりますと、宇宙の天体の圧倒的多数は、主として流体から構成されており、これらの流体が運動するのかどうか、どのように運動するのかは天体にとって極めて重要です。熱対流のメカニズムは、天体内部の流体運動を引き起こす最も重要なファクターの一つで、木星や土星のように高速で自転する惑星の場合、その形状は球状から著しく逸脱しているだろうと考えられています。

 この成果は、天体の自転速度の違いが熱対流の発生に及ぼす制御作用を初めて系統的に研究しています。この研究は、天体の非球形の形態が熱対流運動にどのように影響するかを判断し、これらの惑星における対流過程を解析するのに役立つと同時に、ブラックホール降着円盤という極めて平たい円盤状システムの探索にも役立つものとみられています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News