【10月27日 AFP】ロシア大統領府は27日、ウクライナが3月に停戦交渉を切り上げたのは、米国に「命令」されたためだったとウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が主張していると明らかにした。

 ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は記者団に対し「文書はできていた。すると突然、ウクライナ側が連絡を絶った。ウクライナ側は協議を続ける気がないと宣言した」と振り返った上で、協議中止という決定は「米政府の命令を受けた」ものであることは「明白」だとプーチン氏は考えていると述べた。

 ウクライナの首都キーウを訪問した、西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)の議長を務めるギニアビサウのウマロ・シソコ・エンバロ(Umaro Sissoco Embalo)大統領は26日、先に面会したプーチン氏がウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領と「交渉する用意があるとの意思を見せた」と話した。

 この発言について質問されたペスコフ氏は「協議の席に着き、われわれの利益を確保する用意がある」と述べた。「われわれは(交渉を)したいが、本件においては、ウクライナ側に完全にその気がない」との見解を示した。

 エンバロ大統領の発言を受け、ゼレンスキー氏は26日、ロシア政権と停戦交渉を行う可能性はないと否定し、プーチン氏の「計画的なレトリック」だと非難した。

 ゼレンスキー氏は9月、プーチン氏が政権を握っている限り、ロシアと交渉することはないと宣言していた。(c)AFP