【10月27日 AFP】英国のジェームズ・クレバリー(James Cleverly)外相は26日、2022年サッカーW杯(2022 World Cup)でカタールを訪問するLGBTQ(性的少数者)のファンは、現地の法律や文化を尊重するようにと発言した。これを受け「驚くほど感覚が鈍い」との批判の声が上がっている。

 11月20日に開幕する大会のホスト国、カタールで同性愛は違法となっている。クレバリー外相は英ラジオ局LBCに対し「サッカーファンに言いたいことの一つは、当たり前だが、ホスト国に敬意を払ってほしいということ」と発言した。

「彼らは皆さんが自分らしくあり、サッカーを楽しめるように努力している。両者が少しだけ柔軟に歩み寄れば、安全で安心かつエキサイティングなW杯になるだろう」

 イングランド代表のLGBTファン団体「スリーライオンズ・プライド(Three Lions Pride)」は、クレバリー外相のコメントは「極めて不親切な介入」であり、「許容可能で適切な安全対策が『クィアでなくなること』とほのめかすのは、同性愛であることを隠している状態に戻るのを強制するもので、精神衛生上の危機にさらされる」と反発した。

 また、野党・労働党の影の文化相であるルーシー・パウエル(Lucy Powell)氏は、クレバリー外相の発言を「驚くほど感覚が鈍い」と断じた。(c)AFP