中国の衛星、都市の二酸化炭素排出量の定量的モニタリングを実現
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【10月26日 CGTN Japanese】中国科学院大気物理研究所によると、科学者は中国の二酸化炭素観測衛星を利用して、都市の二酸化炭素排出の定量的な識別と計算に成功しました。これは、人為的な炭素排出のより正確なモニタリングに重要な意義を持つものとされます。
同研究は中国科学院大気物理研究所の研究チームと海外の協力者が共同で行い、関連成果は25日、中国国内の学術誌「大気科学進展(Advances in Atmospheric Sciences)」で発表されました。
地球温暖化への対応は人類共通の課題です。現在の温室効果ガスの排出削減効果の評価は排出リストに依存することが多いですが、国別リストによっては完全に全世界の一致を達成することができず、地域の偏差が存在します。衛星を利用して全世界の人為的炭素排出のモニタリングを行うことで、上述の問題を効果的に解決できるということです。
この研究で、研究チームは中国の衛星の二酸化炭素観測データと欧州の地球観測衛星(Sentinel)の二酸化窒素観測データを共同で応用し、二つの都市の観測データをサンプルとして選び、人為的な二酸化炭素排出と二酸化窒素排出の相関性を確定し、さらに二つの都市の二酸化炭素排出量を算出し、計算結果と排出リストが示した結果は一致しました。
専門家によると、この成果によって中国の二酸化炭素観測衛星が都市レベルの炭素排出モニタリングの能力を持っていることが示され、人為的な炭素排出のより正確なモニタリングに有利であり、地球温暖化へのより良い対応に科学技術的なサポートを提供することができます。
中国の二酸化炭素観測衛星は2016年12月に打ち上げられました。中国初、世界で3番目となる、大気中の二酸化炭素含有量を観測するための衛星です。(c)CGTN Japanese/AFPBB News