【10月26日 AFP】ヒンズー教の祭典「ディワリ(Diwali)」から一夜明けた25日、インドの首都ニューデリーはスモッグに包まれた。ディワリを祝うための爆竹の使用が禁止されたものの、気にしない人も多かった。

 大気を監視するスイスのIQエア(IQAir)によると、微小粒子状物質(PM2.5)の濃度は1立方メートル当たり350マイクログラムと、前日の3倍以上となった。これは、世界保健機関(WHO)が設定する1日当たりの上限値の23倍超に相当する。

 PM2.5濃度は同日午前中までに約145マイクログラムに低下したものの、依然としてWHOの上限値の10倍近い水準となっている。

 ニューデリー市は先月、爆竹の販売と使用を禁止し、違反した場合は最長で禁錮6月を科すと発表した。

 しかし、人口約2000万人のニューデリー市では、爆竹をなお入手できたため、早い時間から爆竹に火を付けていた人も多かった。

 ただ、民放NDTVは、ディワリ翌日の市内の大気汚染レベルは、過去4年間で最も低く抑えられていたと伝えている。

 英医学誌ランセット(The Lancet)の2020年の記事によると、デリーでは19年におよそ1万7500人が大気汚染で亡くなっている。(c)AFP