【10月26日 AFP】ドイツのフランクワルター・シュタインマイヤー(Frank-Walter Steinmeier)大統領は25日、ロシアによる軍事侵攻が始まって以来初めてウクライナを訪問した。その際、空襲警報が鳴り防空壕(ごう)への避難を余儀なくされる場面もあった。

 同氏は訪問先の北部の町コリュキウカ(Koriukivka)で、「最初の1時間半を防空壕の中で過ごした」「ここで生活する人々が置かれた状況を実感できた」と述べた。

 コリュキウカはロシア軍による侵攻開始直後に占領された。その後ロシア軍は撤退したが、インフラは損壊し、必需品も不足する中、住民には厳しい冬が待ち構えている。

 シュタインマイヤー氏は、住民が「素手で戦車に立ち向かって停止させた」ことに触れ、その勇気をたたえた。

 同氏によると、コリュキウカへの電力供給は一部復旧しており、熱供給施設も地元産の木材で稼働できるものへの切り替えが予定されている。

 シュタインマイヤー氏は4月にウクライナを訪問する予定だったが、過去の対ロシア融和政策を批判され、訪問を拒否されていた。(c)AFP