【10月25日 AFP】ウクライナ政府は24日、穀物の積み込みのため同国の港に向かっているトルコ発の貨物船165隻超について、ロシアが入港を故意に遅らせていると非難した。

 ウクライナ外務省によると、ロシア側の検査官が貨物船の検査を大幅に長引かせている。その結果、「165隻超の船舶がボスポラス海峡(Bosphorus Strait)付近で待機を余儀なくされており、その数は日を追うごとに増えている」という。

 同省は、検査の遅れのためすでに300万トンの穀物が滞留しており、約1000万人分の食糧安全保障が脅かされていると警告した。

 ウクライナ産穀物の輸出再開をめぐっては、世界的な食糧危機への懸念緩和に向けてトルコと国連(UN)の仲介によってロシアと合意。船舶の検査は合意に基づき実施されている。

 合意の履行状況を監視するための共同調整センター(JCC)によれば、合意が発効した8月1日以来、850万トンを超える穀物・食料品が欧州や中東、アフリカに向けて出荷された。(c)AFP