【10月23日 AFP】中国共産党の総書記に再任された習近平(Xi Jinping)国家主席は、最側近を党最高指導部に抜てきし、異例の3期目となる権力基盤をより強固なものとした。

 最高指導部の政治局常務委員には、習氏の元秘書2人を含む側近4人を起用。このうち、上海市トップで今春に2か月に及ぶロックダウン(都市封鎖)を指揮した李強(Li Qiang)氏は、李克強(Li Keqiang)首相の後任候補と目されている。

 このほか、同じく側近の丁薛祥(Ding Xuexiang)氏、広東(Guangdong)省トップの李希(Li Xi)氏、北京市トップの蔡奇(Cai Qi)氏が新たに常務委入りした。

 専門家はこうした人選について、習氏の権力誇示に加え、何よりも忠誠心に報いることを示すものだと指摘する。

 中国政治に詳しいシンガポール国立大学(National University of Singapore)の呉木鑾(Alfred Wu Muluan)氏は、「全員が習氏に近い。3期目以降も支配を継続したいという習氏の意思の表れだ」と述べた。

 来年3月の全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で退任する李克強氏は、中央委員にも選出されなかった。(c)AFP