モーダント氏が出馬表明 次期英首相選び、ジョンソン氏に追い風も
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【10月22日 AFP】辞意を表明したリズ・トラス(Liz Truss)英首相の後任を選ぶ与党・保守党の党首選挙で、ペニー・モーダント(Penny Mordaunt)下院院内総務が21日、出馬を表明した。出馬の正式表明はモーダント氏が初めて。一方、同日にはボリス・ジョンソン(Boris Johnson)前首相が党内の重鎮の支持を獲得。劇的な返り咲きに向けた機運が高まっている。
保守党は先月上旬にジョンソン氏の後任を選ぶ党首選を行ったばかり。モーダント氏は前回も出馬したが、決選投票の一歩手前で脱落していた。メディアが保守党議員を対象に行った調査では、前回の決選投票でトラス氏に敗れたリシ・スナク(Rishi Sunak)元財務相も有力候補に浮上している。
ジョンソン氏は現在、カリブ海(Caribbean Sea)で休暇中だが、来週の党首選に参加するために予定を切り上げて帰国する意向だと伝えられている。
ジョンソン氏を強く支持してきたジェイコブ・リースモグ(Jacob Rees-Mogg)民間企業・エネルギー・産業戦略相は21日、閣僚で初めてジョンソン氏支持を表明。ツイッター(Twitter)に「次期選挙で勝てるのはボリスだけだ」と投稿した。
その後、サイモン・クラーク(Simon Clarke)住宅・地域社会相もジョンソン氏支持を表明。党内で草の根の支持が強いベン・ウォレス(Ben Wallace)国防相は記者団に対し、自身が出馬する予定はないとした上で、「今のところボリス・ジョンソン氏に傾いている」と述べた。
英国では生活費の高騰による危機が深刻化しており、野党はトラス首相の辞任表明を受けて解散・総選挙の即時実施を要求。英調査会社ユーガブ(YouGov)の世論調査でも、有権者の5人に3人が早期の総選挙を望んでいるとの結果が出ている。(c)AFP