【10月23日 Xinhua News】中国成都市(Chengdu)竜泉駅区にある成都経済技術開発区(竜泉駅区)でこのほど、産業エコシステムの構築と重点産業チェーンの強化に関するプロジェクトの調印式が行われた。車載電池大手の中創新航科技(CALB)によるバッテリー・蓄電池拠点第2期プロジェクト、中伏能源科技集団による成都経済技術開発区総合スマートエネルギープロジェクト、四川海豚汽車科技の本部拠点プロジェクトなど7件で、投資額は305億6千万元(1元=約21円)に上る。

 国家級経済技術開発区であり、国内の重要自動車産業拠点、さらに中国・ドイツのインテリジェントコネクテッドビークル(ICV)試験拠点の所在地である成都市竜泉駅区はここ数年、産業エコシステムの構築と重点産業チェーンの強化に取り組み、新エネルギー車やICVの産業チェーンの構築をけん引役として、産業のモデル転換・高度化と質の高い発展を推進し、国内の重要な新エネ車・車載電池研究開発・製造拠点の建設に努めている。

 本部企業をよりどころとした産業エコシステムの構築と重点産業チェーンの強化の推進は、自動車産業を発展させる重要な一環である。自動車メーカーの四川野馬汽車は、2003年に本部を竜泉駅区に移し、3億元を投じて同区初の自動車工場を設立。敷地300ムー(20ヘクタール)、年産2万台の自動車生産拠点を建設した。これを皮切りに、同区の自動車産業は急速な発展を遂げ、一汽大衆(VW)汽車、一汽豊田(トヨタ)汽車、東風神竜汽車、ボルボなど完成車メーカー10社のほか、ドイツ・ボッシュ、米リアなど自動車部品、メーカー300社以上、威馬汽車(WM Motor)などの新エネ車・ICVメーカーが進出した。

 このほか、竜泉駅区は重慶市(Chongqing)と連携し、自動車のた産業エコシステムの構築と重点産業チェーンの強化を進めている。これまでに、両地域の部品メーカー130社が相手先の完成車産業チェーンに参加した。

 同区は今後、新エネ車の「産業建圏強鏈」にさらに注力し、電気自動車(EV)と燃料電池自動車を主な方向性とし、ICVの発展に力を入れ、完成車や中核部品、応用部門、裾野産業などが整った新エネ車産業チェーンを構築していく。

 21年における竜泉駅区の自動車製造業生産額は1500億元を超え、うち完成車生産額は前年比4・4%増の1217億6千万元となった。完成車生産台数は6年連続で100万台を超え、成都市の95%、四川省の85%以上を占めている。新エネ車生産台数は前年の2・1倍の5万1800台だった。(c)Xinhua News/AFPBB News