【10月21日 AFP】バルト海(Baltic Sea)経由で欧州に天然ガスを輸送する海底パイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」で先月発生した爆発をめぐり、ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は21日、その裏にある「真実」が公表されれば、多くの欧州人が「驚く」ことになるだろうと述べた。

 爆発の原因をめぐっては、一部の西側諸国がロシアによる破壊工作だとして非難している。一方のロシア政府は数週間前から、自国の情報機関は異なる見解を持っていると主張し、事故の調査団に自国が加えられないことに不満を表明している。

 クレムリンのドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)報道官は記者会見で、ロシアは国際的な調査に加わるため、外交ルートを通じて「集中的に」働き掛けていることを明らかにした。

 だが、これまでのところ「ドイツもスウェーデンもデンマークも、われわれと情報を共有していない」と指摘。欧州諸国が「共に真実を突き止めようとしないという壁にぶつかっている」と説明した。その上で、もし真相が明らかになり公表されれば、欧州諸国の多くの人が驚くだろうと述べた。

 ロシアは当初から、自国産の天然ガスをドイツに輸送するために建設された同パイプラインの爆発に、西側諸国が関与していると訴えている。(c)AFP