「野蛮だった」 在英中国公館で暴行、被害男性が会見
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【10月20日 AFP】英マンチェスターの中国総領事館前で行われていた反中デモの参加者が、館内から出てきた集団から暴行を受けた事件で、被害者の香港出身の男性が19日、ロンドンで記者会見し、自身を敷地内に引きずり込んで暴行した領事館員の「野蛮」な行動を非難した。
この男性は、昨年3月から英国に居住しているボブ・チャン(Bob Chan)さん。16日に起きた事件について、マスクをした男たちに髪の毛を引っ張られ、後ろから襲われたと説明し、「野蛮だった。身の危険を感じるとともに、自分の大切な人たちがどのような扱いを受けるのか、悪夢にうなされている」と語った。
一方、中国政府は同日、館員側に責任はないとして、英政府に正式に苦情を申し立てた。鄭曦原(Zheng Xiyuan)総領事はグレーターマンチェスター警察(Greater Manchester Police)に宛てた書簡で、デモ隊が領事館に「乱入」したが、警察が迅速に介入しなかったと主張している。
同総領事は、他の3人と共に暴力行為に及んだ人物としてソーシャルメディアや英議会で名指しされている。ただチャンさんは記者会見で、総領事から暴行を受けたかどうかについては「100%」確信できないと述べた。
英保守党の対中強硬派として知られるイアン・ダンカン・スミス(Iain Duncan Smith)議員は、暴行に関与した外交官は追放されるべきだと主張。英政府の対応は「全く不十分」だと非難した。(c)AFP