【10月19日 AFP】ロシアの民間軍事企業ワグネル(Wagner)の創設者エフゲニー・プリゴジン(Yevgeny Prigozhin)氏(61)は19日、ロシアが併合したと主張するウクライナ東部ルガンスク(Lugansk)州で防衛線の要塞化を進めていると明らかにした。

 実業家のプリゴジン氏は、自身が経営する会社のソーシャルメディアアカウントに「『ワグネルライン』として知られる接触線で、複合的な要塞化が進められている」と投稿。「多層的な防衛能力」があるとしたが、詳細には触れなかった。

 一方で同氏は、「ワグネル部隊が前線にいること自体、堅固な壁となっている」として、部隊にとって要塞線は絶対に必要というわけでもないとの見方を示した。

 プリゴジン氏はケータリング事業を営み、大統領府と契約を結んでいることから「(ウラジーミル・)プーチン(Vladimir Putin)大統領のシェフ」と呼ばれており、欧州連合(EU)や米国の制裁対象となっている。
 
 同氏は先月下旬、2014年にウクライナに戦闘員を派遣するためにワグネルを創設したと明かし、アフリカや中東、中南米にも傭兵を派遣していると認めた。

 ワグネルは長年、ロシア政府の外国での目的を果たすために活動していると疑われてきたが、大統領府はいかなる関係もないと否定している。(c)AFP