中国のブロックおもちゃ市場は2692億円 「王者」レゴに国産ブランドが猛追
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【10月20日 東方新報】中国でレゴブロックの売り上げが伸びている。原材料の高騰や品薄で価格は上昇を続けており、人気の「ツリーハウス」が2099元(約4万3500円)と決して安くない。それでも高級デパートなどに出店する専門店では、人気シリーズの品切れ状態が続く。中国メディアは「レゴブロックの教育効果が中国の親の心をつかんだ」と伝える。
レゴ(Lego)は今年上半期(1~6月)に中国国内に新たに46店舗を新規オープンさせた。下半期(7~12月)も出店を続け、通年で計80店舗の開店を予定している。現在、レゴ専門店は世界に833店舗あるが、4割以上の約360店舗が成長市場の中国に集まっている。
中国国内のシンクタンクによると、中国のブロックの市場規模は130億元(約2692億円)。レゴ1社で50%以上を占めているとみられる。一方、中国国内のおもちゃ業界も価格差を武器にレゴを追い上げている。
業界関係者は「かつて中国のブロック業者はOEM生産(他社ブランドの製品を製造)を請け負う中小企業だったが、現在は自社ブランドに転換し、独創的なデザインで自信をつけている」と説明する。
最近、中国ブランドのブロックを購入した北京市在住の女性は「子どものために買ったが、ブロックの接合もスムーズで全体としてコストパフォーマンスは高い」と評価する。中国ブランドの価格はレゴの数分の1だという。
中国のおもちゃブランドとしてレゴを追い上げるTOPTOYはレゴと同じように中国全土に60近いブロック教室を展開する。同社幹部は「(レゴに比べて)価格で優位にある期間に品質を高め、消費者の心をつかんでいきたい」と戦略を示す。
中国メディアによると、TOPTOYは日本のデザイナー200人以上と契約を結び、オリジナルなデザイナーズトイの開発にも取り組んでいるという。(c)東方新報/AFPBB News