【10月19日 AFP】経済政策をめぐるリズ・トラス(Liz Truss)英首相への批判が鳴りやまない。トラス氏は2年以内に行われる予定の次期総選挙に向け与党・保守党を率いると誓ったものの、就任後6週間で惨状を呈したことから、短命政権に終わるとみられている。

 現時点で名前が挙がっている後任候補をまとめた。

■リシ・スナク(Rishi Sunak

 スナク元財務相(42)は、今夏の保守党党首選の決選投票でトラス氏に敗れた。

 トラス氏は、政府支出を抑制せずに減税と規制緩和を行うと公約し、党内からの支持を獲得した。これに対し、スナク氏は、新たな借り入れを財源に減税を実施するのは無謀であり、英国に対する市場の信認を損なうだけでなく、数十年ぶりの高水準に達しているインフレ率がさらに高進する恐れがあると警告していた。

 スナク氏の主張は正しかったことが証明された。トラス氏は減税案を撤回し、クワジ・クワーテング(Kwasi Kwarteng)財務相を更迭。後任には、党首選ではスナク氏を支持していたジェレミー・ハント(Jeremy Hunt)氏を起用した。

 英調査会社ユーガブ(YouGov)の18日の調査では、トラス氏の後任として最も人気を集めた。ただ、好感度はネットベースではマイナス18ポイントだった。

■ボリス・ジョンソン(Boris Johnson

 ジョンソン前首相(58)は9月上旬、財務相だったスナク氏ら閣僚の相次ぐ離反を受けて辞任した。

 ジョンソン氏自身が復活をほのめかしており、返り咲きを狙うのではないかとの臆測が広がっている。ただ、あまりに早すぎる再登板は現実的ではないとの見方が大勢だ。

 英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)を主導したジョンソン氏は、党内の一部では根強い人気を誇っているが、スキャンダルにまみれた3年間、有権者の間では評判を大きく落とした。

 ユーガブの調査では、人気ではトラス氏をはるかに上回ったが、回答者の3分の2近くはジョンソン氏に否定的だった。

 ジョンソン氏は辞任以降、目立った活動はしておらず、今回の政治危機についての見解も示していない。

 同氏は前回の保守党党首選でトラス氏を支持していたとみられている。しかし、上級顧問を務めたドミニク・カミングス(Dominic Cummings)氏は、ジョンソン氏としては、トラス政権が早期に自滅し、自身の返り咲きへの道が開けると考えていたと指摘している。