【10月18日 AFP】米国のアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)国務長官は17日、中国はこれまで考えられていたよりも「早期」の台湾統一を望んでおり、習近平(Xi Jinping)国家主席は、中国をより強硬な路線に導いていると警告した。

 習氏は16日の中国共産党党大会の冒頭で、10年にわたる任期中の成果を自賛。台湾「統一」には武力行使も辞さないと誓った。

 ブリンケン氏は米スタンフォード大学(Stanford University)で行われた討論会で、「習近平政権下の中国はここ数年、これまでと大きく異なる姿を見せている」と指摘。台湾政策について、中国は現状維持はもはや容認できないとする方針を基本的に固めたとし、「中国政府はより早期の統一を決意した」と述べた。ただ、具体的な統一の時期には触れなかった。

 中国は長年、台湾の「平和的統一」を行うとする一方、台湾が独立を宣言した場合は武力行使も辞さない構えを示してきた。だが、習政権下においては、台湾に対する言動はより明示的になっている。

 習氏は16日の演説で「国家統一と民族復興の歴史的な歯車は前へと回っている」とし、「必要なあらゆる措置を取る選択肢を留保する」と発言している。(c)AFP